Project

研究プロジェクト紹介

- 研究タイトル -
『高齢者の生きがいを増進する
多世代演劇ワークショップの実践研究』

研究代表者 井上真智子(浜松医科大学地域家庭医療学講座 特任教授)
共同研究者 蓮行(京都大学経営管理大学院 研究員)
岡崎研太郎(名古屋大学大学院医学系研究科地域医療教育学講座)
井上ルミ子(care styles consulting介護運営コンサルタント)
研究協力 一般社団法人フリンジシアターアソシエーション
Cross Cultural Labo
合同会社いった
研究期間 2018年度~2020年度

本研究は公益財団法人日本生命財団 2018年度高齢社会実践的課題研究助成を受けて実施されました。

研究活動の紹介

背景と目的

多くの高齢者が利用している通所型、居住型の介護施設では、食事や介助入浴サービスに加えてレクリエーションの時間を用いて、利用者の身体機能·認知機能の向上、利用者同士のコミュニケーション、QOLの向上を目指しています。
高齢者が受動的に参加するレクリエーションが多い中で、私たちは高齢者の能動性を高め潜在能力を発揮できるレクリエーションとして「多世代演劇ワークショップ」を提案し、プロの舞台俳優のファシリテーションの下で演劇を創作する参加型·体験型·双方向型のプログラム作りを進めています。この研究の目的は以下の通りです。

  1. 多世代演劇ワークショップが高齢者の生きがい·well-beingに与える影響を検証し、理論を深化させる
  2. 高齢者施設と演劇の専門家が協働で多世代演劇ワークショップを実施するための仕組みづくりとして、実施マニュアルを策定する

実施内容

活動フィールド 通所型施設(京都府)、通所·居住型併設施設(福井県)、各1箇所
活動内容 1時間×4回シリーズで、施設利用者と近隣住民が一緒に演劇作品を作るワークショップを実施。ファシリテーターはプロの舞台俳優が担当。

円になってコミュニケーションゲームに取り組む様子。

お芝居の練習中。
「アリとキリギリス」のキリギリス役の皆さん。

談笑するファシリテーターと参加者の方々。 背後では研究員が参与観察中。

研究方法 活動フィールドから以下のデータを収集し、この活動の効果や、ファシリテーションの方法について総合的な分析を実施しました。
·研究員によるワークショップの観察(現場の参与観察記録、動画)
·施設利用者への「生きがい」についてのアンケート調査(活動の前後)
·施設担当者と一般参加者へのインタビュー調査
·ファシリテーターへのインタビュー調査

成果

1.発表履歴

京都新聞 2019年6月30日(日) 朝刊
「個性生き生き 多世代創作劇 右京の福祉施設 子どもや高齢者演じる」

みんなの認知症情報学会 第2回 年次大会  2019年9月7日 川崎
インタラクティブ発表「認知症高齢者を含む多世代演劇ワークショップ実践に関する研究-ワークショップ講師の観点から-」

第11回 日本プライマリ·ケア連合学会学術大会(2020.7.23-8.31)オンライン開催
口頭発表「高齢者施設における多世代演劇ワークショップ実践の効果~収斂的混合研究法デザインを用いた検討~」
口頭発表「高齢者施設における多世代演劇ワークショップのファシリテーション技術:質的研究」

2.高齢者施設における多世代演劇ワークショップの効果

ドメイン/effect/index.html

3.高齢者施設ご担当者様向け多世代演劇ワークショップ実施マニュアル

ドメイン/about/index.html

今後の展望

今後は、他の介護施設においても展開していく予定です。介護施設での演劇ワークショップに関心のある方は一般社団法人フリンジシアターアソシエーションにご連絡ください。

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