活動の流れには大きく3段階のステップがあり、実施される施設ごとのご要望に応じて、1回あたり約1時間の活動を2~4回のシリーズで行い、作品を仕上げていきます。
ここではデモ動画を使って具体的な方法をご紹介します。
ガイドするのはファシリテータの大石と藤原で、施設ご利用者さんの役は劇団員が演じています。
まずは簡単なゲームで楽しい雰囲気作り!
自己紹介、色々な挨拶の交換等をしながら
参加者間のコミュニケーションを活性化。
劇づくりには楽しい雰囲気作りが欠かせません。まずは簡単なゲームで参加者間のコミュニケーションを促していきます。
たいてい最初に実施するのが「目線まわし」です。とてもシンプルな動きで、セリフがなくてもお芝居が始まることが体験できますよ。
戸惑われる方がいてもこちらから目を合わせに行けるので、失敗の少ないゲームです。参加者の小さな動きも気付いて褒めていくと、安心できる場の雰囲気が作れていきますよ。
はい、次も最初によくやるゲーム「挨拶回し」です。挨拶は日常的なコミュニケーションなので言葉も出やすく、初対面の人同士の緊張をほぐすのにも役立ちます。
単純なようで、これがせりふの掛け合いの基本でもありますね。というわけで、次は「せりふ回し」です。今回は時代劇風の掛け合いをやってみます。参加者の年齢等を考慮しながら、おなじみの短いせりふ、リアクションしやすいものを選ぶのがコツです。
この色々なものを「回す」サイクルに慣れてくると、皆さんの個性も現れてきます。予想外の反応も喜んで受け入れながら、自由に遊べる雰囲気を作っていきましょう。
次は少し応用編で、想像力を使うゲームです。まずは動画を御覧ください。
意外と皆さん乗ってきましたね。赤ちゃんって、いろんな記憶も刺激するんですね
他にも季節のもの、地元の特産品、昔流行したものなど、盛り上がりそうな「想像上のもの」を工夫してみてください。
次はもっと抽象的なものに挑戦しますよ。「エナジーの玉」です。どんな反応になるでしょうか。
ファシリテータが最初に気合い込めることで、皆さんの声や体の反応も自然と大きくなっていきますね。
はい、ここまで来れば、お芝居作りも準備OKです!上でご紹介した導入ゲームは、日頃のレクとしても利用できると思うので、職員の方がファシリテータとなって試してみてください。
進行役から内容と配役を提案し、
参加者の個性や提案を取り入れながら練習をしていきます。
予想外の展開も大歓迎
お芝居作りでは、ファシリテータが題材と配役を提案し、参加者の個性や提案を取り入れながら練習をしていきます。導入ゲームで繰り返した「回す」展開も活用していきます。
参加者がセリフを覚える必要がないように、劇の進行は私たちがリードし、参加者には私たちが投げかける質問に答えてもらうことで、掛け合いが成立するように作っていきます。
次の動画では、自己紹介から「桃太郎」の寸劇を作る例をご紹介します。
とても自然な流れで1場面出来上がりましたね。こんな感じで、いくつかの場面をつなげていくことで少しずつお芝居を延ばして行くこともできますよ。
参加者が慣れてくると、脚本のアレンジにもっと関与してもらうこともできます。応用編として、メイクを落とした劇団員によるデモンストレーションをお見せします。
初日 | 1.自己紹介 | 名前、好きなもの・ことを聞き、2日目からの創作の参考にします。 |
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2.あいさつ回し | 緊張をほぐしていきます。 | |
3.やわらかいボールを タマゴに見立てて渡す |
ものを渡していく練習です。 | |
4.わらしべ長者の ストーリーの説明・実演 |
劇団員は即興で行ないますが、台本を用意して演じてみても良いでしょう。 | |
2日目 | 1.目線回し | お芝居作りのウォーミングアップです。 |
2.あいさつ回し | 声を出して緊張をほぐします。 | |
3.エナジー回し | 大仏様からもらったエネルギーを回していく。 | |
4.お芝居の練習 | 座っている順番に、大仏役、修行僧役と振り分ける。大仏役の参加者に「今日収穫した里芋をどう料理したら良いか?」と問いかけ、返ってきた答えを元に、その料理を作るシーンを演じます。 次に、近くにある有名な場所(今行きたい場所などでも良いです)を聞き、わらしべ長者が向かう場所を決めます。 最後に、進行役が大仏役となり、参加者に掃除をしてもらい、お寺のシーンを作ります。 |
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3日目 | 1.目線回し | |
2.あいさつ回し | ||
3.エナジー回し | ||
4.テーマ曲の練習 | お芝居のテーマにあった曲を選びます。わらしべ長者なら「365歩のマーチ」など。腕をふる、足をたたくなどの簡単な振り付けがあると一体感が出ます。 | |
5.お芝居の練習 | 2日目に作ったあらすじを元に、最初から最後まで演じてみます。場面ごとに止めて、次の場面の流れを確認しても良いでしょう。 |
いよいよお客様※を迎えて作品の発表会。
※観客は参加者以外のご利用者、施設職員、利用者のご家族など
最終日には作品の発表会を行います。参加者以外のご利用者さん、施設の職員の方々、利用者のご家族などを、予定の日時にお招きしておいてください。
やはり劇を観客に見てもらって、笑いや拍手で反応をいただくのは嬉しいものです。こちらは、過去に実施した発表会と、その練習の様子の写真です。